麺類

刀削麺」というのが流行っている。
小麦粉の固まりを包丁(刀)で麺状に削ぎ、鍋の熱湯の中にとばして茹でて作る。
で、「刀削麺」は、「とうしょうめん」と読むのが正しい。
普通、「削」という字は、「ファイルを削除する」「コストを削減する」というように、
音読みでは「サク」と読む。
ところで、「削」の部首は「りっとう(刂)」だ。
では、部首ではない部分「肖」が共通した漢字を見てみると、
「肖像(ショウゾウ)」
「消防(ショウボウ)」「消極(ショウキョク)的」
「前哨(ゼンショウ)戦」
「春宵(シュンショウ)」
「末梢(マッショウ)神経」
「逍遥(ショウヨウ)」気ままにぶらぶら歩くこと。
「硝酸(ショウサン)」
「銷魂(ショウコン)」夢中になって我を忘れること。悲しみや驚きの余り元気を失うこと。
「腱鞘(ケンショウ)炎」
「峭寒(ショウカン)」厳しい寒さ。
「悄然(ショウゼン)」しょんぼりした様子。もの寂しい様子。
「霄壤(ショウジョウ)」天と地。天と地ほどの大きな隔たりがあること。
「誚譲(ショウジョウ)」とがめること。責めること。
と、ほとんどの漢字は「ショウ」と読むことが分かる。
それに比べて、「肖」が含まれていて、「ショウ」と読まない漢字は、わずかしかない。
「砕屑(サイセツ)物」岩石が砕けたもの。
「趙(チョウ)」人名。
そして、「削」という字。
なので、「削」を「ショウ」と読んでみたくなるのも、分からなくはない。