ふね

と読ませる漢字が2つある。
「船」「舟」
一般的に「船」は大きいふねで、「舟」は小さいふねだ。


「船」を使った熟語として「船舶」「船団」などがあり、
「舟」を使った熟語として「笹舟」「渡し舟」などがある。


イメージで大きさの違いが分かるだろう。


「大船に乗った気分」という諺がある。「信頼できるものに頼ってすっかり安心し切った様子」を表す。
また「小舟に荷が勝つ」は「力量以上の責任を負ってしまうこと」を表す。


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さて、「ふね」を表す漢字はまだまだある。


「舶」……海を渡る大ぶねを表す。
「船舶」「舶来」「舶載(外国から船に載せて運んでくること)」などの熟語がある。


「艦」……戦いに用いるふねを表す。
「軍艦」「戦艦」「艦隊」「潜水艦」などの熟語がある。


「艇」……(まっすぐ進む)細長い小舟を表す。
競艇」「短艇(ボート)」「漕艇(ボートを漕ぐ)」「「潜水艇」などの熟語がある。


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ふねを数える単位には「艘(そう)」の字を使い「一艘、二艘……」と数える。


ふねが進むのに「航」の字を用いる。また、空を海に例えて、飛行機が空中を進むのにも「航」の字を用いる。
「航海」「航空」とすると「船で海上を行くこと」「空中を飛行すること」となる。
「航路」「航行」「渡航」……いずれも「船」「海」、「飛行機」「空」に用いることが出来る。


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ところで「うんこう」という言葉がある。「運航」は飛行機や船に用い、「運行」は電車やバスに用いる。
「飛行機の運航状況を調べる」「台風の影響でフェリーが運航を休止した」
「鉄道の運行状況を調べる」「人身事故により全線運行休止」
このように「運航」「運行」を使い分ける必要がある。